2021.7.20 暗夜行路/志賀直哉
2020年3月に「おのみち文学の館 志賀直哉旧居」にて購入した暗夜行路の文庫本をやっと読み終えた。この文学の館ではとても良い時間を過ごせた。学芸員の方は初め素っ気なかったが、僕が志賀の小説を読んだことあると聞いてからは、志賀に纏わる、あれやこれやをこと細かく教えてくれた。中でも印象に残っているのは、志賀の文章が少ない言葉で端的に物事を伝えるという特徴から、新聞社の新人研修で彼の文章を視写しているとのことだ。そういう事前
情報を抱き小説を読んでみると、風景を想像させる緻密な描写や、心の細かな動きの表現に唸ってしまう。想像できるけど言葉に言い表しにくことってあるけど、彼はそれを言葉で表現できてしまう。本って楽しい。