2019年4月7日日曜日

Novel in 2019 No.13 インシテミル/米澤穂信

2019. 4. 7

インシテミル/米澤穂信

  連鎖的に小さな脈絡を持つ12人が7日間ある施設に監禁される。それはとある人物が彼らを観察するためだった。精神・体力面において極限状態が近づいた時、人はどのように変化していくのか。互いに牽制し合い、疑い、やがて箍が外れて行き、参加者たちは
   極限状態というのは快適な環境の中では想像し難い。普段の生活の中でそれを感じることができるのは、バイクに乗ってる時くらいだろうか。自然の振る舞いに対しては人は身を任せるしかない。それを受け入れて耐えるしかなくなる。雪がチラつく中、こんなに寒いのになぜバイク乗るのだろうかと考えていても、いつも答えがわからないまま走っている。意味を考えたら身も蓋もない、そもそも人間の存在に意味があるかと言われたら、答えはどちらでも正しいし、間違っている気もする。こうして答えをはぐらかし続けて進んで行く。疑問を投げかけといて、答えを明確にしない。フワッと今日も進んで行く。

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