2019年12月22日日曜日

Novel in 2019 No.24 もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら/岩崎夏海

2019. 12. 22

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら/岩崎夏海

 組織運営にとって、いかに戦略が大事かがわかる小説であった。一見難しそうな経営学も、身近な高校野球に乗せて説明してもらうと、非常にわかりやすいものだ。やっぱり人のケツを蹴るのは責任感だなと実感する。それも自分だけが背負う責任ではなく、第三者を巻き込んでしまう責任だ。僕の場合、責任というか、やらねばという気になるのはお金を払った時にもよく生じる。やらないと金の無駄になるから、というケチな理由ではあるが、すぐサボる自分にとっては良い動機である。ドラッカーが書いたマネジメントを読みたくなる。

2019年12月7日土曜日

Novel in 2019 No.23 エロス/広瀬正

2019.12.7

エロス/広瀬正
現代と過去を行き来する話。本当の話と、仮の世界が同時に進んでいく。様々な要素が同時に進んでいくが、最後は同じ終着点にたどり着く。当時の言葉ってのはものすごく哀愁が漂っている。特に印象的だったのはウマタケーキである。駄菓子の駄をカタカナで読むとウマタ。菓子を英語で表すとケーキ。それでウマタケーキ。なんて粋なんだ。流行っていたのは1930年代、昭和一桁代である。当時も今も一緒で、新しいものは年寄りから煙たがられていたのだろう。団塊世代が最近の若者は、、と嘆くのを良く聞くが、彼らは戦前生まれの人に、最近の若者は、、と言われてるシーンを映画で見たことがある。いつでも新しいものを生み出すのは若者でなくてはいけない。若者は偉い。