2022.3.26
アメリカンクラシックの代名詞のような小説である。開高健の著作「輝ける闇」に出ていたのをきっかけに読んでみた。本が書かれた1800年代というのは、南北戦争、奴隷制度のような今の社会では理解し難いできごとが普通に起きていた。ほぼ原文のまま訳してある黒人を表す言葉も今では口に出すのは憚れる蔑称が使用されている。ほんとに非人道的だった時代だ。他の著書で読んだことには当時の人が死ぬ原因No.1は、人に殺されることだった。日本でも同じ国民同士で殺し合いしてたわけだから、世界共通だったのだろう。命に対する考え方は今とは当然違うわけで、そんなに深く考えなかったのかな。今では何か目標を持ったり、夢を実現するためだったりの生き方が多くみられるが、当時は生きるため生活していたのだろうか。でも文学や物語は当時から存在して、多くの人に影響を与えてきたのだろう。作中のトム・ソーヤなんて、本で読んだ囚人の在り方、窃盗の仕方、すべてその本式通りにやらないと気が済まないたちで、いくらハックが反対しても押し通すところは、子供が抱く純粋な心のように感じられてかわいくも見えてくる。筏で川をくだるなんて今は考えられないけど、植村直己はちょっと前にアマゾン川でやっていたな。冒険家は偉大だ。
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