2020.12.27 舞台/西加奈子
ニューヨークが舞台のこの小説。舞台とはこの人生のことで、葉太は何もかも演じて生きている自分に疲弊し狂乱していく。この気持ちは何となくわかる。自分は周りの目をかなり気にして生きていて、人前ではこうでなくちゃいけないと格好つけている。昼の吉野家でスマホを弄りながらダラダラ食べる奴を嫌いながら、自分は家でそのように食べていたりする。周りに人がいないとやってしまう。本質は一緒なのかもしれない。でも時より彼らが羨ましい。席が空くのを待っている人がいるのに、スマホを弄ってゆったり食を楽しみ、周りの目を気にせず生きられるその図太さを。海外に行って、本能の赴くままにほとんど理性を持たず生きている人を散々見て感銘を受けたのに、一向にそんな生き方はできやしない。東南アジア行きたいわ。
0 件のコメント:
コメントを投稿