ハコブネ/村田沙耶香
3人の女性が思いをぶつけ合う。ただ、みな個々に独特の感性を持つため、気持ちに寄り添い合うようなことはなく、小言を言われながらもそれぞれの道を進む。この小説はノンフィクションなので、現実と照らし合わして本の感想を述べるのはナンセンスかもしれないが、登場人物の言動はみな一様に「こんな人いないだろう」と思わせる。現実とかけ離れた小説の設定なんていくらでもあるのだが、この小説の場合そんな感想が出てくる。なんだろうか、文章の羅列が人物の独りよがりなのか、作者の独りよがりのようにも見えてくる。小説は小説家が放つ表現方法と捉えるなら、その意図を捉えることが今の僕にはできなかった。
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